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2006-06-12

Entsu-ji Temple(円通寺)

実相院のコンサートに行く前に、岩倉の幡枝にある円通寺を訪れました。
円通寺は、京都の中で私のお気に入りの場所のひとつです。
今では、だいぶ名前が知られるようになったので、
静寂な時間を過ごすことがなかなか出来なくなってしまいましたが、
それでも、毎回、時間を忘れて、比叡山を借景とした庭園を眺めてしまいます。
円通寺がある岩倉周辺の開発計画が決定し、比叡山との間に建造物が出来ると
この景色も近い将来見ることが出来なくなる可能性が出てきたので、
数年前からこの庭園だけ、写真撮影ができるようになっています。
でも、はっきり言って、写真と実物とでは印象がまったく違います。
時々刻々と移り変わる景色は、何度訪れても違う一面を見せてくれるので、
飽きるということがないのです。
円通寺のことを簡単に記すと、
・「幡枝御殿」の跡で、現在の建物は仙洞御所から移築されたものである
・後水尾上皇が10数年かけて、比叡山がもっとも美しく見える場所を探した結果
 今の場所に離宮を作ったが、古墳跡のため水脈が乏しかったので、
 本格的な離宮の建設を断念し、修学院の地に離宮を作った
・庭園の大きさは約400坪、生垣の高さは約1.6mだが、生垣が目の高さに
 揃えられているので、庭園の広さを感じず、遠近感が非常にとりにくい。
・数十種の樹木が混ぜられている生垣は、修学院離宮の大刈込のモデルとなった
などなど、書き出すときりがないのですが、残念ながら写真や私の語彙力では
円通寺の素晴らしさを適切に表現することが出来ませんので、京都に行ったら
是非一度、この素晴らしい借景庭園をじっくり味わっていただきたいと思います。

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